これで安心!GA4初期設定ガイド|失敗しない手順と注意点とは?
公開日:2024年08月29日
Webサイト分析のために最低限やっておきたいGA4初期設定。
本記事ではGA4(Google Analytics 4)の初期設定手順を、企業のWeb担当者向けにわかりやすく解説します。初心者の方でも安心して設定できるよう準を追ってお伝えしていきます。
>>これだけはやっておきたい!GA4初期設定マニュアルをダウンロードする
本記事で解説しているGA4の初期設定手順について、より詳しい解説と図解でわかりやすいGA4初期設定マニュアルもぜひご活用ください。
GA4の初期設定手順をわかりやすく解説
ここから早速GA4の初期設定を順に解説していきます。各ステップを順番通り進めていけば、誰でも簡単にGA4の導入が可能。それでは具体的な手順を見ていきましょう。
尚、各手順において現時点のボタンテキストや画面遷移など、本記事執筆後に変更される場合がある点をご了承願います。
初期設定手順1.アカウント作成と計測タグの設置
GA4の利用を開始するにはまずアカウントを作成し、計測タグを設置する必要があります。GA4導入に必要な各種アカウント作成から進めていきましょう。
Googleアカウントの設定
GA4を利用するにはGoogleアカウントが必要です。
すでにGmailなどをGoogleアカウント使用している場合はそのアカウントを利用できますが、アカウントをお持ちでない場合は新規作成しましょう。
- Googleアカウントにアクセス
- 「アカウントを作成」をクリック
- 必要事項を入力し、アカウントを作成
企業で利用する場合は個人ではなく、会社用のGoogleアカウントを作成することをおすすめします。
GTMの設定
Google Tag Manager(GTM)はWebサイトにタグを追加・更新するための無料で使えるタグ管理ツールです。GA4の計測タグもGTMで設置すると管理しやすくなるためオススメ。
但しGA4の初期設定をおこなう作業に限ると、必ずしもGTMの利用が必須というわけではありません。
今後Webサイトへ他のタグ設置をおこなう機会が無く、GA4で高度な設定もおこなわない場合は利用しないという選択も。それでも、タグ管理や運用面の利便性を考えるとGTM利用がおすすめです。
- Google Tag Managerにアクセス
- 「アカウントを作成」をクリック
- アカウント名、国を選択
- コンテナ名に対象ドメインを入力し、プラットフォームを選択(通常はウェブ)
- 「作成」をクリック
- 利用規約に同意し、タグが表示される
GTMのアカウントが作成されたら後ほど使用するタグが発行されます。
次はGA4の計測タグを設置しましょう。
GA4計測タグの設置
GA4の計測タグを設置することで、Webサイトのアクセスデータを収集できるようになります。
- GA4にアクセス
- 「さっそく始める」をクリック
- アカウント名、プロパティ名を入力
- タイムゾーン、通貨を設定し、「次へ」をクリック
- ビジネスの詳細を選択して「次へ」をクリック
- 目標を選択して「作成」をクリック
- 利用規約の「同意する」をクリック
- データストリームを設定(Webサイトの場合はURLを入力)
- 計測IDを取得
取得した計測IDをGTMに設定します。
- トリガーから「初期化」タイプを作成
- タグを「Google アナリティクス」の「Googleタグ」へ設定
- タグID欄へ計測IDを入力
- トリガーを作成済の初期化タイプへ設定
- 保存して公開
これでGA4の計測タグの設置は完了。Webサイトの計測対象全ページへGTMのコンテナタグを設置するとGA4で計測が開始されます。
初期設定手順2.データ保持期間の変更
GA4ではデフォルトのデータ保持期間が2か月に設定されている場合があります。もしこの期間以前にさかのぼって「探索」で分析したい場合は14か月に変更しておきましょう。
- GA4の管理画面にアクセス
- 左メニューの「管理」→「データの収集と修正」→「データ保持」を選択
- イベントデータとユーザーデータの保持期間を「14か月」に変更
- 「保存」をクリック
データ保持期間を14か月に設定することで前年同月との比較など、より詳細な分析が可能になります。GA4初期設定の際には基本的に「14か月」に変更しておくことをおすすめします。
尚、このデータ保持期間は「探索」に影響する設定で、「レポート」はこの設定に関係なく過去データの分析が可能です。
初期設定手順3.関係者のIPアドレスを計測除外
自社や社外関係者のアクセスをデータから除外することで、より正確なアクセス解析が可能になります。
- GA4の管理画面で「データストリーム」を選択
- 該当のデータストリームをクリック
- 「タグ設定を行う」→「内部トラフィックの定義」をクリック
- 「作成」をクリックし、ルールを追加
- IPアドレスを入力し、保存
上記作業は「内部トラフィックの定義」を設定しただけで、まだ計測除外設定が完了していない点に注意してください。以下の設定が完了すると計測除外となります。
- 左メニューの「管理」→「データの収集と修正」→「データフィルタ」を選択
- 「フィルタを作成」をクリック
- 「内部トラフィック」をクリック
- 「データフィルタ名」に任意の名前を入力
- 「フィルタオペレーション」を「除外」に設定
- 「パラメータ値」へ「intenal」を入力
- 「フィルタの状態」で「有効」を選択
- 「保存」をクリック
初期設定手順4.イベント計測設定
GA4ではユーザーの行動をイベントベースで記録します。
デフォルトで設定されているイベントだけでなく、追加でイベント計測を設定することでより詳細な分析が可能に。ここでは計測しておきたい拡張計測機能がオフになっている場合にオンへ変更する手順をご紹介します。
- GA4の管理画面で「データストリーム」を選択
- 該当のデータストリームをクリック
- 「イベント」の歯車アイコンをクリック
- 「イベントを作成」をクリック
- 計測したい拡張計測機能をオンへ設定
- 「保存」をクリック
初期設定手順5.Google シグナルのデータ収集を有効化
Googleシグナルを有効にすることで、デモグラフィック情報や興味・関心カテゴリなど、より詳細なユーザー情報を収集できます。
- 左メニューの「管理」→「データの収集と修正」→「データ収集」をクリック
- Googleシグナルのデータ収集の「設定」をクリック
- 「Googleシグナルを有効にする」の「続行」→「有効にする」をクリック
初期設定手順6.Google Search Console連携
Google Search Consoleと連携することで、検索流入に関するより詳細なデータをGA4レポートで確認できます。
- 左メニューの「管理」→「Search Console のリンク」をクリック
- 「リンク」をクリック
- プロパティを選択し、「管理するプロパティにリンク」の「確認」をクリック
- 「リンクの設定」の「次へ」をクリック
- ウェブストリームを選択し、「次へ」をクリック
- 「送信」をクリック
「リンク作成済み」と表示されたらGA4とGoogle Search Consoleの連携は完了です。
初期設定手順7.クロスドメイン設定/参照元除外設定
複数のドメインを所有している場合、クロスドメイン設定をおこなうことでドメインをまたいだユーザーの行動を追跡できます。
- GA4の管理画面で「データストリーム」を選択
- 該当のデータストリームをクリック
- 「タグ設定を行う」→「ドメインの設定」をクリック
- 「条件を追加」をクリック
- ドメインを追加して「保存」をクリック
ドメインをまたいだ追跡ではなくデータを除外したい場合に使用する参照元除外設定の手順は以下の通り。
- GA4の管理画面で「データストリーム」を選択
- 該当のデータストリームをクリック
- 「タグ設定を行う」→「除外する参照のリスト」をクリック
- ドメインを追加して「保存」をクリック
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計測イベントの追加設定
GA4の基本的な初期設定が完了したら、次は計測イベントの追加設定を行いましょう。これにより、ウェブサイト上のユーザー行動をより詳細に把握することができます。
4種類のGA4計測イベントとは?
GA4で計測するイベントは下記表の4つに分類されます。
イベント分類 |
詳細 |
自動収集イベント |
設定不要で自動収集されるイベント |
測定機能の強化イベント |
簡単な設定をおこなうことでデータ収集できるイベント |
推奨イベント |
Googleが推奨している個別に計測設定が必要なイベント |
カスタムイベント |
個別に計測設定が必要なイベント |
自動収集イベントはGA4のタグを設置するだけで計測でき、前述の「初期設定手順4.イベント計測設定」では測定機能の強化イベント(拡張計測機能)の計測設定をおこないました。
初期設定をおこなうタイミングで、他にも個別に計測設定が必要なイベントがあれば必要に応じて追加設定しておきましょう。
計測が必要なイベントを個別に設定する
自社のWebサイトに合わせて必要なイベントを個別に設定します。
例えば、採用サイトであれば「求人応募完了」のようなイベントは重要になりますね。個別のイベントは以下の手順で計測設定をおこないます。
- 左メニューの「管理」→「データの表示」→「イベント」を選択
- 「イベントを作成」をクリック
- カスタムイベント名を入力
- 条件を設定
- 必要に応じてパラメータを追加
- 「作成」をクリック
設定したイベントはレポートや探索でデータ分析できるようになります。
キーイベント(コンバージョンイベント)を設定する
ビジネス目標に直結する重要なイベントはコンバージョン設定しましょう。一般的なコンバージョンのことを現在のGA4ではキーイベントと呼びます。
カスタムイベントをキーイベントとして設定する手順は以下の通り。
- 左メニューの「管理」→「データの表示」→「キーイベント」を選択
- 「新しいキーイベント」をクリック
- キーイベントに設定したい「新しいイベント名」を入力
- 「保存」をクリック
- 「キーイベントとしてマークを付ける」をオン
初期設定後は必ず計測チェックをおこなう
GA4の初期設定が完了したら正しくデータが収集されているか確認することが重要です。
DebugView機能を使ったテスト検証も可能ですが、最終的に実際のレポートへデータが反映されていることを確認すると確実。初期設定が終わった後は以下の手順で計測データをチェックしましょう。
- 左メニューの「レポート」→「リアルタイムレポート」を選択
- 計測対象ページにアクセスし、データが表示されるか確認
「初期設定手順3.関係者のIPアドレスを計測除外」で設定したIPアドレスからのアクセス時はデータが表示されず、他のIPアドレスからアクセスした際にデータが表示されることを確認しましょう。
また、イベントやキーイベントは実際にイベントを発生させてデータ計測されることを確認します。
リアルタイムレポート以外の計測データはGA4へ反映されるまでにタイムラグがあるため、時間を空けてから反映される点にご注意ください。
GA4の初期設定まとめ
本記事ではGA4の初期設定についてご紹介しました。
GA4の初期設定は初めての場合少し分かりにくい作業もありますが、正しく初期設定をおこなうことで後からアクセス解析する際に役立つデータを得られます。計測できていない期間は分析ができなくなるため、可能な限り早く初期設定を完了させておきましょう。
GA4の初期設定を実際の画面で図解した手順書に従って設定したい場合はぜひこちらの「GA4初期設定マニュアル」も参考にして設定してみてくださいね。
Web担当者のための
GA4初期設定マニュアル
Googleのアクセス解析ツールとして15年振りに登場した次世代バージョンのGA4。
Webサイトのアクセス解析にGA4を活用する企業様が増える一方で、新しいツールのため設定方法がわからないというお声をいただく機会が増えています。そこで初めてGA4を利用する際のアカウント開設から導入時の初期設定までの手順を解説した資料をご用意しました。
▼本資料に掲載されている内容の一例は・・・
・GA4は何が変わったのか?
・アカウント開設の手順開設
・GA4と併せて活用したいGTMの使い方
・これだけはやっておきたい!初期設定の内容と手順とは?
・コンバージョン設定の事例
これからGA4の利用を始められる際にぜひご活用ください。