GA4(Google Analytics 4)とは?UAとの違いや導入方法をわかりやすく解説

更新日:2024年01月25日

UA(旧Googleアナリティクス)が終了し、スタンダードになったGA4(Google Analytics 4)。

本記事ではGA4(Google Analytics 4)とは何か、UAとの違いやGA4対応の進め方をご紹介します。

>>これだけはやっておきたい!GA4初期設定マニュアルをダウンロードする

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GA4(Google Analytics 4)とは

GA4とは「Googleアナリティクス4プロパティ」の略称で、Google社が提供するアクセス解析ツールです。

GA4は、Webサイト管理者が長く親しんできたユニバーサルアナリティクス(UA)の次世代バージョンにあたるGoogleアナリティクスです。

”次世代”とはいえ、部分的な機能追加の範疇ではなく、もはや別物ともいえるぐらい大きく異なるGA4。UAとはプロダクトの考え方が根本的に異なります。

GA4とは、UAと全く別物のアクセス解析ツール、このように考えるべきツールなのです。

GA4は何が変わったのか?ユニバーサルアナリティクス(UA)との違い

初めにGA4とUAの大きな違いを3項目で比較した以下の表をご覧ください。

UAからGA4に移行すると何が変わるのか?GA4とはUAから何が進化したものなのか?と考えるよりも、別のアクセス解析ツールと割り切って考えた方が賢明なのです。

項目 次世代のGA4 従来のUA
計測対象 Webサイト+アプリ Webサイトのみ
デバイス マルチデバイス対応 デスクトップPCを想定
計測方法 イベントベース Cookieベース

 

細かい仕様を挙げるときりが無いぐらいの違いがありますが、ここではGoogle公式ドキュメントを引用しながら根本的な違い、GA4とはどういうものか、UAからGA4へ移行する背景を見ていきましょう

ユーザー中心の測定へ

UAではパソコンやスマホのブラウザ単位でデータ計測をおこなってきました。

しかし、現代ではパソコン、スマホ、タブレットなど、一人のユーザーが複数のデバイスでWebサイト閲覧をおこなうライフスタイルが定着したことで、ブラウザ単位の計測は時代に合わない状況に。

 

そこでGA4(Google アナリティクス 4)では異なるデバイスからのアクセスでも同一ユーザーとして計測できる設計に見直され、アクセス解析データの中心にユーザーが存在するようになりました。

サイトとアプリを行き来するユーザー ジャーニーを包括的に把握できるほか、Google の機械学習テクノロジーを使って新たなインサイトを浮き彫りにしたり、予測したりすることができます。そして何より、Google アナリティクス 4 は変わり続けるエコシステムに後れを取らずについていけるように構築されています。

(出典:Google マーケティング プラットフォーム 日本版 公式ブログ: Google アナリティクス 4 でこれからに備えましょう

ユーザーのプライバシーへ配慮した設計へ

Googleアナリティクス4は”プライバシーを中核に設計している”と明言されています。

特に重要な点として、Google アナリティクス 4 は IP アドレスを保存しません。データのプライバシーを取り巻く今日の世界的な状況では、プライバシー保護とユーザーデータ管理に対してユーザーの期待する水準が上がっているため、特にこうしたソリューションとコントロールが必要になります。

(出典:Google マーケティング プラットフォーム 日本版 公式ブログ: Google アナリティクス 4 でこれからに備えましょう

日本国内よりもプライバシー保護が厳しい英語圏の動向を考慮すると必然ともいえる設計でしょう。GA4を利用するWeb担当者とユーザー双方が期待するプライバシー保護の取り組みに対応した変更です。

イベント計測が管理画面から設定可能に

従来のUAではイベント計測を追加する際にGTMを利用したり、計測用コードを直接ページへ記述する必要がありました。しかし、GA4では多くのイベントをGA4の管理画面内からも計測設定できるようになりました。

イベントベースでの計測になったGA4。計測するべきイベントの精査や計測データの可視化に手がかかるGA4ですが、一方で計測したいイベントの設定はむしろ手軽にできるようになっています。

UAからGA4への移行スケジュールとやるべきこと

2023年7月1日に計測が終了した無料版UAはもう利用ができません。

GA4へ移行するべきかどうかではなく、GA4を使うか、GA4を使わないかの二択ということ。Googleアナリティクスで今後もアクセス解析をおこなう場合はGA4へ移行する以外の選択肢はありません

UAに使い慣れていると「GA4は使いづらい…。」と感じてしまうもの。しかし、GA4が使いづらいとしても慣れていくしかないのです。

UA(ユニバーサルアナリティクス)の終了スケジュール

UA(ユニバーサルアナリティクス)の無料版が完全にサービス終了するまでのスケジュールは以下の通りです。

データ計測は既に終了:終了日は2023年7月1日

データ閲覧期間:最短で2024年1月1日まで

※データ計測終了から「少なくとも6か月間アクセスできます」と公式アナウンス有り
※1月25日時点で弊社アカウントではまだ過去データの閲覧が可能と確認済み

上記スケジュールにより、これまでUAのみ利用してきた場合は以下の対応をおすすめします。

  1. GA4での計測を開始する
  2. UAから必要なデータをエクスポートする

GA4の初期設定と計測データの検討と計測設定

GA4は計測開始しただけでは基本的に実務で必要なデータ計測が十分にはできません。計測タグを設置しただけの場合に取得できるアクセスデータは限定的。

GA4では計測タグを設置するだけでなく、計測したいデータを細かく設定する必要があるため、それらを加味して計測設定をおこないましょう。

  • UAとGA4は並行してデータ計測ができる → UAの計測は終了しました
  • GA4は設定後に初めてデータ計測ができる
  • 設定する前に、どのデータ計測が必要かの検討が重要

 

初期設定はすぐにでもおこない、計測が必要なデータが整理でき次第、追加でデータ取得設定をおこなう対応がおすすめ。初期設定や追加設定が難しい場合は支援会社へ相談してでも取り組んだ方が良いでしょう。

GA4(Googleアナリティクス4)の導入方法

ここからはGA4の導入方法を見てみましょう。このパートではアカウント開設から計測タグ設置までの手順に特化して解説していきます。

状況に応じてGA4導入ステップが異なりますが、導入までのアウトラインは下記の通りです。

  1. GA4のアカウント作成・プロパティ作成
  2. Google Tag Manager(GTM)のアカウント作成
  3. Google Tag Manager(GTM)でGA4の計測タグを設置
  4. GA4の初期設定 ※GA4初期設定マニュアル参照

UA(ユニバーサルアナリティクス)を導入済みの場合

既にUAを導入済みでGoogleアナリティクスのアカウントがある場合はUAの画面からGA4のプロパティを作成できます。

▼UAとGA4のアカウント構造の違い

UA・・・アカウント > プロパティ > ビュー

GA4・・・アカウント > プロパティ (> データストリーム)

UAの任意画面から左サイドメニュー下部「管理」をクリックし、プロパティ列にある「GA4設定アシスタント」をクリックします。「新しいGoogleアナリティクス4プロパティを作成する」からプロパティを作成しましょう。

Googleアナリティクス4を新規で設置する場合

下記URLからGoogleアナリティクスのアカウントを開設し、左サイドメニュー下部「管理」をクリック、プロパティ列にある「+プロパティを作成」をクリックします。

Webサイト名やURLなど、画面に従って入力していきましょう。

Googleアナリティクスの新規アカウント開設はこちら

Googleアナリティクス4のトラッキングコードはどこにある?

タグマネージャーでGA4とイベントの計測を設定する全手順」を参考にGoogleタグマネージャーで計測設定することをおすすめしていますが、Googleアナリティクス4のトラッキングコードを直接Webサイトへ設置して計測する方法もあります。

Googleアナリティクス4のトラッキングコードを取得する場合は、「管理」→「データ ストリーム」→対象データストリームをクリックします。

次に「タグの実装手順を表示する」からトラッキングコードを取得し、計測対象となる全てのページの<head>内へ設置しましょう。

Google Tag Manager(GTM)の設定

Google Tag Manager(GTM)はGoogleが提供している無料のタグ管理ツールです。

UAと同様にGA4もアナリティクス管理画面内から計測タグを取得し、直接Webサイトへ設置することは可能。しかし、GA4では計測したいデータに応じてタグの設定が必要になる場面が多いため、GTMを利用して計測タグを設置することをおすすめします

Google Tag Managerのアカウント(開設またはログイン)はこちら

測定IDとトラッキングIDの違い、確認方法

Google Tag Managerを使ってGoogleアナリティクス4の計測をおこなうには、Googleアナリティクス4が発行するIDをGoogle Tag Managerへ設定して紐付けする必要があります。

その際に使用する測定IDとトラッキングIDの違いは以下の通り。

測定ID・・・GA4で計測する際に使用するID

トラッキングID・・・UAで計測する際に使用するID

GA4の測定IDは、管理画面のプロパティ欄「データストリーム」の画面から取得ができます。

GA4初期設定後にやるべきたった1つのこととは?

計測タグを設置すると汎用的な各種データの計測が開始されたUAとは異なり、GA4では計測したいデータに応じた設定が必要です。

そこで重要になるのが、自社で計測が必要なデータは何かを整理する工程。

GA4は出来ることが増えたと同時に、”必要な設定作業”も増えました。だからこそ検討したいのが「自社に必要なデータは何で、不要なデータは何か?」ということ。

 

不要なデータの計測に工数を割くのは本末転倒のため、UAからGA4へ移行するタイミングで不要なデータ計測をやめる検討をおこなうことを推奨します。

GA4でむやみにあれこれ設定作業をおこなっていては非効率で、キリがありません。GA4の計測データはイベント単位、「点」を収集するようなもの。その後「点」と「点」をつないでどのような「線」や「図形」を見たいのかを事前に整理し、計測に必要なデータを明確にしましょう。

 

これらの工程が終わると、GA4の初期設定と計測データの活用へと進みます。GA4の使い方も学び、使いながら少しずつ慣れていきましょう。

GA4に関するよくある質問

最後にGA4に関するよくある質問にお答えしていきます。今後もGA4に関する最新情報やご質問内容に応じて随時更新していきます。

Q.Googleサーチコンソールと連携できますか?

A.はい、連携機能があります。連携手順はGA4初期設定マニュアルをごらんください。

Q.社内アクセスを計測したくないのですが、IP除外設定はできますか?

A.はい、内部トラフィックルールの作成からIP除外を設定できます。設定手順はGA4初期設定マニュアルをごらんください。

Q.Googleアナリティクス(UA)はいつまで使えますか?

A.2023年7月1日にデータ計測が終了し、6か月間はデータの閲覧が可能とアナウンスされています。なお、有料版のGoogleアナリティクス360の終了は無料版と異なります。

Q.UAのデータをGA4へ移管できますか?

A.いいえ、現時点ではできない仕様です。UAのデータは必要に応じてエクスポートされることをおすすめします。

Q.GA4のプロパティ作成後にどのような初期設定が必要ですか?

A.必要に応じて以下の初期設定をおこないます。設定手順はGA4初期設定マニュアルをごらんください。

・データ保持期間を14ヶ月へ変更
・関係者IPの計測除外
・クロスドメイン設定
・GoogleSingalをオン
・計測したいイベントの設定
・コンバージョン設定

Web担当者のための

GA4初期設定マニュアル

Web担当者のための「GA4初期設定マニュアル」

Googleのアクセス解析ツールとして15年振りに登場した次世代バージョンのGA4。

Webサイトのアクセス解析にGA4を活用する企業様が増える一方で、新しいツールのため設定方法がわからないというお声をいただく機会が増えています。そこで初めてGA4を利用する際のアカウント開設から導入時の初期設定までの手順を解説した資料をご用意しました。

▼本資料に掲載されている内容の一例は・・・
・GA4は何が変わったのか?
・アカウント開設の手順開設
・GA4と併せて活用したいGTMの使い方
・これだけはやっておきたい!初期設定の内容と手順とは?
・コンバージョン設定の事例

これからGA4の利用を始められる際にぜひご活用ください。