リマーケティング広告とは?配信の仕組みからメリット・デメリットまで解説

更新日:2023年03月30日

一度サイトを訪れた人を追跡して配信できる「リマーケティング広告」。

自社で配信または検討する企業が多い広告です。今回はそんなリマーケティング広告について仕組みや種類などを踏まえながら詳しく解説していきます。

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リマーケティング広告とは

リマーケティング広告とは、過去に社サイトを訪れたことがある人を対象に配信できる広告のこと。

サイトを閲覧してくれたことがあるユーザーは、自社の商品・サービスに興味関心を持っている可能性が高いといえます。そうしたユーザーに再度アプローチすることによって、商品の購入やサービスへの申込みなど、コンバージョンを促す効果があるのがこの広告です。

リマーケティング広告は、Google、Yahoo!、Facebook、Instagram、LINEなどの媒体で利用できます。

リマーケティング広告の仕組み

リマーケティングは「Cookie」と呼ばれる仕組みを利用しておこなわれています。

Cookieとは、閲覧したサイトの履歴情報を一時的に蓄積しておくためのファイルのこと。このCookieを、自社サイトを閲覧したユーザーに付与することで、それを追跡して広告を配信することができるようになるという仕組みです。

リターゲティング広告との違い

リマーケティングのほかに、リターゲティングという呼称もあります。

紛らわしい名前ですが、これらはどちらも同じもの。配信媒体の違いによる差異で、Google広告の場合はリマーケティング、それ以外の場合はリターゲティングという名前で提供されているというだけのことです。

本記事ではGoogleにならい、リマーケティングと呼ぶこことします。

リマーケティング広告の種類

リマーケティングには様々な種類があり、配信方法によって以下の4つに分かれています。

  • 標準のリマーケティング
  • 動的リマーケティング
  • 検索広告向けリマーケティング
  • 動画リマーケティング
  • 顧客リストに基づくリマーケティング

標準のリマーケティング

過去に自社サイトへ訪れたことがあるユーザーに向けて広告を配信する、スタンダードなリマーケティング手法。Webサイトなどの広告枠にテキストやバナーの形式で配信されます。

動的リマーケティング

動的リマーケティングとは、ユーザーの行動履歴をもとに関連性の高い広告を配信する手法のこと。

例えば、通販サイトで服を購入したユーザーに、ファッション関連の広告が配信されるといったケースがあります。

検索広告向けリマーケティング

検索広告向けリマーケティングは、入札単価を調整し、自社のサイトに訪れたことがあるユーザーに対して配信されやすくするという方法です。

RLSA(Remarketing Lists for Search Ads)とも呼ばれています。

動画リマーケティング

自社のWebサイトに設置した動画を閲覧したことがあるユーザー、もしくはYouTubeチャンネルに訪れたことがあるユーザーに動画広告を配信します。

顧客リストに基づくリマーケティング

広告主が持っている顧客リストに載っているユーザーに配信する方法です。

Googleにカスタマーマッチという機能があり、そこに見込み顧客のリストをアップロードすることによって配信が可能となります。ただし、カスタマーマッチの利用には利用金額などの条件があります。

リマーケティング広告のメリット

リマーケティング広告の配信にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
ひとつずつ見ていきましょう。

  • 見込み顧客に対して再アプローチが可能
  • コンバージョン率が高い傾向にある
  • CPAを抑えやすい

見込み顧客に対して再アプローチが可能

自社サイトに興味を持っている可能性が高い見込み顧客に向けて複数回アプローチすることができます。
再度アプローチすることによってコンバージョンを促すことはもちろん、定期的に広告を配信することで自社を思い出してもらい、選択肢の一つとして印象付けることも可能です。

コンバージョン率が高い傾向にある

コンバージョンとは、購入や申し込みなどWeb施策においてユーザーを誘導すべき最終地点のこと。
リマーケティング広告ではこのコンバージョンに至る率が高い傾向にあります。

というのも、リマーケティング広告の配信対象ユーザーは、すでに自社への興味関心を持っている可能性が高いため、条件のみを設定する通常のターゲティングと比べると確度が高いのです。

CPAを抑えやすい

CPA(Cost Per Action。コンバージョンを1件獲得するのにかかった費用のこと)を安く抑えられるのもメリットのひとつ。

コンバージョン率が高くなることに加えてCPAも安価になるため、費用対効果の高い広告運用が可能となります。

リマーケティング広告のデメリット

もちろんデメリットも存在します。
配信の際には以下のようなことも考慮に入れておきましょう。

  • 検討期間の短い商材には向かない
  • ユーザーに不快感を与える可能性がある
  • 配信に必要なデータの蓄積に時間がかかる

検討期間の短い商材には向かない

リマーケティング広告は、ニーズはあるが買うかどうか迷っている、複数の商品を比較検討しているといったユーザーへのアプローチに便利な広告です。

そのため検討期間が長い商材に向いていますが、水道工事などすぐに購入する必要がある緊急性の高いサービスや、低価格で特に比較検討を要しない商品などには向いていないと言えるでしょう。

ユーザーに不快感を与える可能性がある

ユーザーを追跡して広告を配信するという特性から、連続で何度も同じ広告が表示されることもあり、不快に思われてしまうおそれもあります。

コンバージョンを促すどころか、自社のイメージを落とすことにもつながりかねないため配信の際には注意が必要です。

配信に必要なデータの蓄積に時間がかかる

そもそもリマーケティング広告を配信するには、まずユーザーに自社サイトなどへ訪れてもらい、Cookieを付与しなくてはいけません。

こうした配信対象となるユーザーが一定数以上蓄積されるまでは、配信量的に望んだ効果が得づらいでしょう。
特に流入の少ないサイトだと配信対象リストが溜まるまでに時間がかかりますので注意が必要です。

iOSアップデートによる影響

2020年9月にリリースされたiOS14のアップデートは、リマーケティング広告に大きな影響をもたらしました。
ユーザーのプライバシー保護が強化され、広告目的でのCookieの使用やユーザー識別子の使用が制限されるようになったのです。

それによって生じたのが、リマーケティング広告の配信量減少・精度の低下。

 

また、Googleも3rd Party Cookieを2022年に廃止すると発表しており、世界的にプライバシー保護の厳格化は進んでいくと予想されます。

今後は、リマーケティングのみに頼らない広告配信戦略が必要となるでしょう。

まとめ

今回はリマーケティング広告とは何か解説しました。

自社に関心の高いユーザーに広告を配信できるため、比較的費用対効果の高い運用が可能なリマーケティング広告。コンバージョンにもつながりやすいという利点がありますが、今後はプライバシー保護の厳格化の流れにより配信が厳しくなることも予想されます。

 

リマーケティング広告を生かしつつ、それだけに頼らない広告配信が今後一層、重要になるでしょう。

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