Googleアナリティクス4(GA4)で時間帯別にアクセス解析する方法
更新日:2025年12月16日
GA4の時間帯別データを分析することで、サイト訪問者がどの時間帯に集中しているか、CVに至っているかなど、データに基づいた施策の検討に活用できます。
本記事ではGA4の「探索」機能を活用した時間帯別データの確認方法から、他のディメンションとの掛け合わせによる詳細なアクセス解析の方法を分かりやすく解説します。
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Googleアナリティクスの時間帯データとは
Googleアナリティクスで使う機会が多い期間指定と言えば、日別や月別かもしれませんね。日別の推移を確認したり、対象月のデータや前月比較をおこなったり、日別や月別でのアクセス解析は定番です。
アナリティクスでは他にも時間帯別のデータが計測されていて、毎時別データや毎分別データがあります。
Googleアナリティクスにおける時間帯データとは、14時(14:00-14:59)のデータといった1時間単位で24個に分けたデータです。
GA4で時間帯別データを調べる方法
ここからはGA4で時間帯別データを確認する主な方法をご紹介します。
GA4で時間帯別のデータを調べるには「探索」を利用します。
行の欄に「時間」をセットし、値の欄に時間帯別に見たい数値をセットしましょう。以下の図では時間帯別の表示回数を表示した例です。

尚、時間帯別ではなく、GA4で曜日別に分析する方法も別の記事で解説しています。
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UAで時間帯別データを確認する方法
UAで時間帯別データを確認する方法もご紹介します。
現在のGA4と画面構成は全く異なりますが、分析の考え方は共通。そのため、今後のGA4における分析方法の参考材料として、かつてUAでおこなえた時間帯別データの確認方法も解説しています。
アクセスサマリーを確認する簡単な方法
最初にご紹介するのは最も手軽に確認できる方法です。
「ユーザー」→「概要」画面を表示し、画面右上の「時間帯」ボタンを押下すると、表示中のグラフが時間帯別データに切り替わります。

この画面が最も手軽に時間帯別データを表示できる画面ですが、上図の7日間データでも時間帯別の数値を確認するには細かすぎるグラフになっていますよね。この画面では短い期間での推移をざっと確認する際に有効な方法と言えます。
また、この画面では詳しく数値分析ができないため、詳しく調べたい場合は他の方法でアクセス解析することをおすすめします。
カスタムレポートで確認する方法
カスタムレポートではディメンション(データ属性)と指標(定量化したもの=数値)を自由に組み合わせてレポートを作成できます。
・ディメンションと指標の組み合わせ例
- ディメンション・・・デバイスカテゴリ/desktop、mobile、tablet
- 指標・・・ページビュー数/3,160、6250、973
Googleアナリティクスのカスタムレポートの作成は「カスタム」→「カスタムレポート」→「+新しいカスタムレポート」から新規作成画面を開きましょう。

この画面で自由に指標とディメンションを組み合わせます。1つのレポート内には複数のタブを設定できるため、時間帯別データの他に、日別や月別など複数のパターンを作成することも可能です。

- タイトル・・・レポート全体の分かりやすい名前を入力します。
- 名前・・・タブ内で表示する内容が分かりやすい名前を入力します。
- 指標・・・数値を確認したい項目を選択、追加します。
- ディメンション・・時間帯別データを分析する場合は「時」を選択します。
「保存」をクリックすると、作成したカスタムレポートが表示されます。
時間帯と他の条件を掛け合わせてアクセス解析する方法
単に「何時にアクセスが多いか」を知るだけでは具体的な施策に落とし込むには情報不足かもしれません。さらに一歩進んで曜日や流入元、デバイスなどの条件を掛け合わせることで、より精度の高い分析が可能になります。
ここではよく使う応用分析パターンを3つご紹介します。
曜日×時間帯を可視化する
「平日の夜」と「休日の昼」では、ユーザーの動きが全く違うことはよくあります。
曜日ごとの時間帯傾向を可視化するには、探索レポートの設定で以下のように調整してみましょう。
- 行:「時間」を設定
- 列:「曜日」を設定
- 値:「セッション」を設定
こうすることで、縦軸に時間、横軸に曜日が並びます。
これにより、「火曜日の21時台が特に熱い」といったピンポイントな傾向を発見できますね。
流入経路(チャネル)×時間帯で広告効果を検証する
「自然検索(SEO)」と「Web広告」では、アクセスされる時間帯が異なる場合があります。
ディメンションに「セッションのデフォルトチャネルグループ」を追加し、フィルタ機能を使って特定のチャネル(例:Paid Search)に絞り込んでみましょう。
もし、広告経由のコンバージョンが深夜帯に全く発生していないなら、その時間帯の広告配信を停止することで、無駄なコスト(CPA)を削減できるかもしれません。
デバイス×時間帯でユーザー行動の違いを分析する
PCとスマートフォン(モバイル)では、利用されるシーンが明確に分かれます。
ディメンションに「デバイスカテゴリ」を追加して、PCとモバイルそれぞれの時間帯推移を比較してみてください。
「PCは日中のビジネスタイム中心」「モバイルは通勤時間と就寝前中心」といった傾向がデータとして裏付けられれば、スマホ向けキャンペーンの配信時間を夜間に集中させるといった戦略が立てられますね。
なぜ、GA4で時間帯別のアクセス解析が重要なのか?
時間帯別のアクセス解析をおこなうと、
- サイト訪問者が多い時間帯はどこか
- CVに至りやすい時間帯はどこか
といったことが把握できるため、前者であれば新規記事の公開時間の参考になりますし、後者であればWebサイト運営だけでなくWeb広告の配信時間を検討する上でも参考になるでしょう。
BtoBサイトであれば一般的には勤務時間内にアクセスが集まりますし、BtoCサイトであれば朝や帰宅後の夜の時間帯にアクセスが集まるケースもあります。
Webサイトへ訪問するユーザー像を把握する上でも、時間帯別のアクセス傾向は知っておいたほうが良いデータと言えます。
当ブログの時間帯別アクセス解析事例
現在ご覧いただいている当ブログの時間帯別データをGA4で調べると、下記時間帯でのアクセスが多いことが分かりました。
もし「ランチタイムにネットサーフィンしているユーザーが多く、12時台がよく見られるかもしれない」という仮説があったとしたら、実際はそうではないとデータが示しています。
ランチタイムが12時ではなく時間を分散する企業が増えたり、リモートワークで自由に昼休憩の時間を選べたり、ユーザー環境の変化も影響していそうですね。
Webサイトへの訪問数が多い時間帯の方がネット上で情報収集している可能性が高いなら、メールマガジンもこの時間帯が有効ではないか、営業が電話するのもこの時間帯なら在籍率が高いのではないか。このような施策を検討する上で、GA4で得られる時間帯別のアクセスデータは役立ちます。
GA4の時間帯別アクセス解析に関するよくある質問
ここからはGA4の時間帯別アクセス解析に関するよくある質問と回答をご紹介します。
Q. GA4で時間帯別のアクセスデータを確認するメリットは何ですか?
A.サイト訪問者が多い時間帯やCVに至りやすい時間帯が把握できるため、Web広告の配信時間やメールマガジンの送信時間など、Webマーケティング施策をデータに基づいて最適化できる点です。
Q. BtoBサイトの場合、時間帯別のアクセスにはどのような傾向がありますか?
A.一般的に企業の勤務時間内である平日9時〜18時)にアクセスが集中する傾向があります。特に午前中や午後イチなどにピークが見られる傾向があります。
Q. GA4で時間帯別にアクセスを分析するための主な機能は何ですか?
A.GA4の「探索」機能を利用します。「時間」ディメンションを行の欄に設定し、見たい指標を値の欄にセットすることで、時間帯別のデータを表形式で表示できます。
GA4の時間帯別アクセス解析まとめ
本記事ではGA4で時間帯別にデータを確認する方法をご紹介しました。
Webサイト運営者の想定と異なる時間帯でアクセスが増えたり減ったりするケースもあるため、時間帯別にアクセス解析して事実ベースでユーザー行動を把握してサイト運営に活かしましょう。
基本的なレポートの使い方についてはこちらの「GA4レポート活用の基本マニュアル」を参考にしてGA4の分析に取り組んでみてくださいね。
アクセス解析に欠かせない
GA4レポート活用の基本

Googleのアクセス解析ツールとして15年振りに登場した次世代バージョンのGA4。
GA4を導入される企業様は増えていますが、導入したは良いももの使い方が分からずお困りのWeb担当者様も少なくありません。そこでGA4のアクセスデータを見るために必要な「レポート」と「探索」の機能に特化して使い方を解説した資料をご用意しました。
▼本資料に掲載されている内容の一例は・・・
・レポートの主な画面
・カスタマイズしたレポート画面の設定方法
・探索の使い方
・ページ別の指標を確認する方法
・ランディングページ別の指標を確認する方法
・旧GAのユーザー概要を再現する方法
GA4を活用してアクセス解析をおこなう際にぜひご活用ください。