プルダウンとは?Webページの使用例とメリット・デメリットを解説

更新日:2025年10月17日

プルダウンとは、クリックすると選択肢のリストが表示されるUI(ユーザーインターフェース)のこと。

Webサイトのフォームなどで省スペースに多くの選択肢を設置できるため、都道府県の選択のように項目数が多い場合によく利用されます。本記事ではプルダウンとは何か、実際の使用例やメリット・デメリットをご紹介します。

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Webサイトのプルダウンとは

はじめに、Webサイトにおけるプルダウンの意味と表示例から見ていきましょう。

プルダウンの意味

プルダウンとは、あらかじめ用意された選択項目の中からユーザーが項目を選択する表示方法です。

ユーザーに該当する項目、例えば現住所の都道府県を選択する、勤務先の企業に該当する業種を選択するといった回答選択肢があらかじめ限定できる場合に使われます。

プルダウンで項目を選択する際は、ユーザーが選択肢のいずれか1つだけ選べることが特徴です。

プルダウンの表示例

プルダウンの表示例を見てみましょう。

以下はGoogleアナリティクス4の業種選択画面です。Googleが用意した選択項目の中から、一つだけ選ぶようにプルダウン形式で表示されていますね。

プルダウンの表示例

プルダウンの選択肢が多い場合は、この表示例のように選択肢の検索もできると便利です。

プルダウンとドロップダウンの違い

プルダウンの類似用語として「ドロップダウン」があります。ドロップダウンとプルダウンの違いは何なのでしょうか?

ドロップダウンとプルダウン、両者は呼び名が異なるだけで意味は同じです

 

Web技術の標準化を行う「W3C」ではプルダウンのことを「The <select> element」、つまりセレクトと呼び、日本語で「選択メニュー」と呼ぶケースも。

他にもメニューやリストと呼ぶなど、プルダウンを同じ意味で様々な名称が使われています。

プルダウンとラジオボタンの違い

プルダウンと同様に、ユーザーが選択肢から選ぶ形式にラジオボタンがあります。ラジオボタンとプルダウンに違いはあるのでしょうか?

ラジオボタンとプルダウンは明確な違いがあります

 

プルダウンは選択項目エリアをユーザーが操作した際にリスト形式で表示されるのに対し、ラジオボタンは選択項目が最初から表示されています。

以下はGoogleアナリティクス4の一例。この画面では「ハイブリッド」か「計測データ」の選択肢2つが最初から表示され、いずれか1つだけを必ず選択するように制作されています。

ラジオボタンの表示例

このように表示された各項目の横には選択ボタン枠が表示され、ユーザーが選択した項目の選択ボタン枠にチェックが入る形式。プルダウンとは最初から項目が表示されているかの違いだけで、ユーザーが選択項目からいずれか1つだけを選択することに違いはありません。

一目でわかる!プルダウン・ラジオボタン・チェックボックスの使い分け

フォームでユーザーに何かを選択してもらう際、どのUIを使えばよいか迷うことがあります。ここでは、プルダウン、ラジオボタン、そして複数選択が可能なチェックボックスの特徴を比較し、最適な使い分けの基準を解説します。

項目 プルダウン ラジオボタン チェックボックス
選択できる数 一つだけ 一つだけ 複数選択可

推奨の選択肢数

6個以上
(多い場合)
2~5個程度
(少ない場合)
問わない
省スペース性 高い 低い 低い
一覧性 低い(クリックするまで見えない) 高い(常に表示されている) 高い(常に表示されている)

選択肢が6個以上ある場合はプルダウン、5個以下で一つだけ選ばせたい場合はラジオボタン、複数選択を許可する場合はチェックボックス、と覚えるのが基本です。

プルダウンをフォームで使用するメリット

ユーザーにとってプルダウンが用意されているメリットは入力の手間が省ける点。クリックやタップのみの操作は、テキスト入力に比べて手間が少なく、ユーザビリティの面で優れています。

サイト内検索をフリーテキストで検索するのではなく、コンテンツの分類をプルダウンで選べる方がWebサイトによっては検索性が向上するケースもありますね。

 

登録フォームやアンケートフォームなどの場合、フリーエリアへユーザーが入力する形式では誤字脱字や半角全角の混在が発生するため、これらを未然に防げる点でWebサイト管理者側にもメリットが

ユーザーから送信されたデータを集計する際には、フリーテキストでは集計作業の工数が余計に発生します。プルダウンによって選択肢を限定しておくことでデータ集計が容易になる点もメリットと言えますね。

プルダウンのデメリットとUX改善のポイント

プルダウンは便利ですが使い方によってはユーザーにストレスを与えてしまいます。ここでは主なデメリットと、それを解決するための具体的なUX(ユーザー体験)改善策を合わせて紹介します。

デメリット1:選択肢がクリックするまで分からない

プルダウンはユーザーがクリックするまで選択肢の全体像を把握できません。これはユーザーに余計な操作を強いるだけでなく、どのような選択肢があるか予測できない不安を与えます。

以下のような改善策を検討しましょう。

  1. デフォルト値を工夫する
  2. 選択肢が少ない場合はラジオボタンを検討する

最も選ばれる可能性が高い選択肢をあらかじめ選択状態にしておく(例:「東京都」)、または「選択してください」のような指示テキスト(プレースホルダー)を表示することで、次に行うべき操作を分かりやすくします。

また、前述の通り、選択肢が5個以下の場合は、一覧性の高いラジオボタンの使用が推奨されます。

デメリット2:選択肢が多いと探すのが大変

都道府県や生年月日など、選択肢が数十個以上になると、目的の項目を探すのに時間がかかり、ユーザーの大きな負担となります。

以下のような改善策を検討しましょう。

  1. 検索機能(キーワードフィルター)を実装する
  2. 選択肢をグループ分けする

選択肢リストの上部に検索ボックスを設け、入力されたキーワードに合致する項目だけを表示する機能は非常に有効です。

また、「五十音順」「地域別」のように選択肢をカテゴリー分けして表示することで、探しやすさが向上します。

Webサイトのプルダウンに関するよくある質問

ここからは、WebサイトのUIにおけるプルダウンに関するよくある質問と回答をご紹介します。

Q.プルダウンとは何ですか?

A.Webサイトやフォームで使われるパーツ(UI)の一種です。クリックやタップをすると、あらかじめ用意された選択肢のリストが表示され、その中から一つだけを選ぶことができます。

Q.プルダウンとドロップダウンの違いは何ですか?

A.呼び方が違うだけで、機能や意味は同じです。どちらも、クリックすることで隠れていた選択肢リストが表示されるUIを指します。

Q.プルダウンとラジオボタンは、どう使い分ければ良いですか?

A.選択肢の数で使い分けるのが一般的です。選択肢が5個以下など少ない場合は、一覧性が高くクリック数が少ないラジオボタンが適しています。都道府県の選択など、選択肢が多い場合はプルダウンで省スペースにまとめるのが効果的です。

Q.プルダウンを使用するメリットは何ですか?

A.ユーザーの入力の手間を省ける点や、Webサイト管理者側で誤字脱字や表記ゆれを防ぎ、データ集計を容易にできる点がメリットです。

プルダウンのまとめ

本記事ではプルダウンとは何か、表示例とメリット・デメリットをご紹介しました。

はじめてWeb担当者になった場合はプルダウンやヘッダーなどWeb制作で使われる基本用語も聞き馴染みがなかったり、なんとなく知っているけど詳しくない用語も少なくないことでしょう。

用語の意味はもちろん、Web制作においてはユーザー視点でどのようなメリット・デメリットがあるのかを理解した上で、状況に応じて最適な方法を選んでいきましょう

 

サイドバーやナビゲーションなどの構成要素について簡潔にまとめた「ホームページ運営の基礎知識 構成要素編」も、Webサイトを学ぶ上で参考にしてみてくださいね。

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