Googleアナリティクス(GA4・UA)の滞在時間とは?改善策もご紹介
更新日:2024年01月16日
滞在時間が長いのは、ユーザーが貴社サイトをじっくりと閲覧している証拠。
そう考えると滞在時間は、Googleアナリティクスでアクセス解析する際の大事な指標と言えますよね。本記事ではUA・GA4それぞれの滞在時間と画面の見方、滞在時間を増やす改善策をご紹介します。
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Googleアナリティクス(UA)で計測できる2種類の滞在時間
Googleアナリティクス(UA)における滞在時間、つまりユーザーがサイトを閲覧した時間を測る指標は2種類あります。それぞれの定義は後述します。
- 平均ページ滞在時間
- 平均セッション時間
尚、後述しますが、GA4では上記指標が「平均エンゲージメント時間」、「平均セッション継続時間」に置き換わっています。
最後のページ滞在時間は計測できない
Googleアナリティクスにおいて滞在時間の計測は、ユーザーが次のページを閲覧した時点で前のページの閲覧終了を検知する仕組みです。
このためサイトを離脱した際に閲覧していた最後のページは滞在時間を計測できません。
そして詳細は後述しますが、平均ページ滞在時間と平均セッション時間では計測できない滞在時間の取り扱いが異なる点に注意が必要です。
平均ページ滞在時間とは
アナリティクスにおける平均ページ滞在時間とは、各ページをユーザーが閲覧した時間の平均値です。
次の2回のセッションがおこなわれたケースで見てみましょう。
- 12:00 ページAを閲覧開始
- 12:10 ページBへ遷移
- 12:15 ページBからサイトを離脱
- 12:30 ページAを閲覧開始
- 12:40 ページAからサイトを離脱(直帰)
この場合、1回目のセッションではページBへ遷移した=ページAを離脱した時刻を検知しますが、2回目のセッションではページAから直帰したため滞在時間を計測できません。
また、平均ページ滞在時間は最後のページを除いた各ページの滞在時間から算出されるため、ページAの平均ページ滞在時間は以下の通りとなります。
- 1回目:10分(12:00-12:10)
- 2回目:計測不能
- 平均ページ滞在時間:10分
平均ページ滞在時間の見方
Googleアナリティクスでサイト全体の平均ページ滞在時間を確認する際は、「行動」→「概要」を表示します。
ページ別の見方は「行動」→「サイトコンテンツ」→「すべてのページ」を表示するだけ。よく見られているページとそうでないページを確認する際はこちらの画面を活用します。
平均セッション時間とは
平均セッション時間とは、各セッションでユーザーがサイト内に滞在した時間の平均値です。
次の2回のセッションがおこなわれたケースで見てみましょう。
- 12:00 ページAを閲覧開始
- 12:10 ページBへ遷移
- 12:15 ページBからサイトを離脱
- 12:30 ページAを閲覧開始
- 12:40 ページAからサイトを離脱(直帰)
この場合、1回目のセッションではページBへ遷移した時刻まで滞在していることを検知しますが、2回目のセッションではページAから直帰したため滞在時間を計測できません。
また、平均セッション時間は最後のページを0秒としてカウントした各セッションの滞在時間から算出されるため、上記2回の平均セッション時間は以下の通りとなります。
- 1回目:10分(12:00-12:10)
- 2回目:0秒
- 平均セッション時間:5分
平均セッション時間以外の基本的なGA用語
GAでよく使う基本的な用語の意味や主要画面の見方は以下の記事でまとめています。
平均セッション時間の見方
Googleアナリティクスでサイト全体の平均セッション時間を確認する際は、「ユーザー」→「概要」を表示します。
集客チャネル別の見方は「集客」→「すべてのトラフィック」→「チャネル」と表示します。チャネル別に分析すると、検索と広告からサイトへ訪問したユーザーにどれぐらい平均セッション時間の差があるのかといった比較ができます。
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アナリティクスで滞在時間が0となる仕組み
Googleアナリティクスのデータを分析している際に、滞在時間が0となるケースがあります。もしかしたらあなたも滞在時間が0となっていて不思議に思われたことがあるかもしれませんね。この原因は前述の「最後のページは滞在時間を計測できない」ことに起因します。
最後のページを計測できないということは、1ページのみ閲覧した場合の滞在時間が計測できないということ。
滞在時間が計測できないため、画面上の表示が0となるのです。
サイトへの滞在時間が短い場合はどうやって増やす?
滞在時間が短く、サイトをあまり閲覧してもらえていない場合はユーザー視点で改善ポイントを検討してみましょう。
例えば検索ユーザーが最初に閲覧したページの滞在時間が短い場合は、検索ニーズとページ内のコンテンツがズレている可能性があります。多くのユーザーが直帰や2ページのみ閲覧してサイト内を回遊していないなら、他のページへの導線が弱いのかもしれません。
自社サイトを振り返り、ユーザーが求めている情報を提供できているか、必要な情報がどこにあるかが伝わっているかを改めて確認してみましょう。
但し、必ずしも滞在時間が長い方が良いサイトとも言えません。ユーザーニーズがシンプルで、必要最小限のコンテンツでニーズに答えられている場合は滞在時間が短くなると考えられますが、果たしてこれは悪いサイトなのでしょうか?
サイトの役割やユーザーニーズによっては滞在時間が短い方が良いケースもあるため、無闇に滞在時間を増やすことばかり考える必要はありません。
GA4で変更になった滞在時間の指標
GA4では従来のアナリティクス(=UA)の滞在時間が無くなり、代わりとなる指標は下記の通りとなっています。
- 【UA】平均ページ滞在時間→【GA4】平均エンゲージメント時間
- 【UA】平均セッション時間→【GA4】平均セッション継続時間
UAでは計測できなかった1ページのみ滞在したユーザーの場合でも、GA4ではユーザーがサイトを実際に閲覧していた(であろう)時間をエンゲージメント発生時点で計測できるため、より現実的なデータ計測ができるようになりました。
ユーザー エンゲージメントの指標は、アプリの画面がフォアグラウンド表示されていた時間、またはウェブページがフォーカス状態にあった時間の長さを示します。
(出典:[GA4] ユーザー エンゲージメント - アナリティクス ヘルプ)
Googleアナリティクスにおける滞在時間のまとめ
本記事ではGoogleアナリティクスの滞在時間やGA4で変わった指標についてご紹介しました。
平均ページ滞在時間と平均セッション時間はアクセス解析で頻繁に使う指標です。それぞれの意味や計測の仕組みを正しく理解し、分析を行いましょう。Googleアナリティクス初心者の方は「10分でわかる!初心者向けアナリティクス速習ブック」もぜひ参考にしてみてくださいね。
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