Web広告のメリットは?初心者でもわかる効果・種類・成功ポイントを解説
公開日:2025年06月04日
今や集客に欠かせないWeb広告。
興味はあるものの、「本当に効果があるのだろうか」「費用が無駄にならないか」と不安がありませんか?
本記事ではWeb広告の代表的なメリット・デメリットから主要な広告媒体の種類と設計の考え方、成功ステップまで解説します。
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Web広告の基礎知識
Web広告(インターネット広告)とは、どういった広告なのでしょうか。はじめにWeb広告の基礎から簡単にご紹介します。
Web広告とは?オフライン広告との違い
Web広告はインターネット上の媒体に掲載される広告全般を指します。検索エンジンやSNS、各種メディアサイトなどオンライン上の枠に表示される有料プロモーション手法は全てWeb広告ということですね。
従来のテレビCMや新聞広告と異なり、ユーザー行動をリアルタイムで計測できるため改善サイクルを回しやすくなります。
また、配信費用を1日数百円から設定できる柔軟性も特徴。ターゲット属性や興味関心を細かく絞れるので、無駄な広告の表示を抑えつつ費用対効果を高められます。一方、成果を上げるには運用知識と継続的な分析が欠かせません。
主なWeb広告の種類と特徴・メリット
Web広告には目的や配信先に応じて多様な種類があります。ここでは代表的な4つのWeb広告をみてみましょう。
広告種類 |
特徴・メリット |
検索連動型広告 |
ユーザーの検索キーワードに連動して表示。購買意欲の高い見込み客にピンポイントでアプローチでき、クリック課金のため無駄な費用を抑制可能 |
ディスプレイ広告 |
Webサイト上にバナー表示される広告。幅広いユーザーにリーチしつつ、興味・関心に基づいたターゲティングで効率的な配信が可能 |
SNS広告 |
Facebook・Instagram等のSNS上に配信。詳細なプロフィール情報による精密ターゲティングと、シェア機能による拡散効果が期待できる |
動画広告 |
YouTubeやSNSで動画形式で配信。音声と映像でブランドイメージを効果的に伝え、視聴課金により質の高いリーチを確保 |
従来のテレビCMや新聞広告と違い、ユーザーごとに配信内容を切り替え、リアルタイムで成果を計測しながら改善できる点がWeb広告の大きな強みです。
Web広告を選ぶメリット
Web広告にはさまざまなメリットがあります。ここでは代表的なメリットを順に見ていきましょう。
メリット1.小額の予算から始められ費用対効果を可視化しやすい
従来のテレビCMや新聞・雑誌広告などは出稿するだけで多額の費用が必要です。
しかし、Web広告ならクリック1回につき数十円程度から入札できるため、数万円ほどの少ない予算規模から運用が可能。1日の上限金額も自由に設定でき、予算に応じて配信を調整できます。
さらに、Web広告はユーザーが実際に行動(クリックや資料請求・購入など)を起こした場合にのみ費用が発生する仕組み(クリック課金や成果報酬型など)があり、不要な広告費を抑えやすい点も魅力。
コスト面でのハードルが低いため、中小企業や個人事業主でも導入しやすい広告手法です。
メリット2.高精度なターゲティングで無駄な広告配信を抑制できる
Web広告では、ユーザーの属性や興味・関心に応じて広告の配信ターゲットを詳細に設定できます。例えば年齢・性別・居住地域・趣味嗜好・過去のサイト閲覧履歴など、条件に合致するユーザーのみに広告を表示する配信も可能。
その結果、興味がない多数のユーザーに漫然と広告を見せる従来型の手法に比べ、見込み客となりうる層だけに効率よくリーチできます。
さらに、自社サイトを以前訪問したユーザーだけに再度広告を配信するリマーケティング(リターゲティング)も有効で、既に商品やサービスに関心を示した層に絞って訴求できるためコンバージョン率の向上が期待できます。
このようにターゲットを自在に絞り込めるWeb広告なら、広告費の無駄を最小限に抑えながら高い成果を狙うことが可能です。
メリット3.短期間で効果が出やすい
Web広告は準備が整い次第すぐに配信を開始できるため、結果が出るまでのスピードが非常に速いのも特徴。24時間365日自動で配信できるため営業時間外や深夜でもユーザーにリーチでき、短期間で効率的に成果を狙えます。
一般的に比較対象となるSEO対策(検索エンジン最適化)による集客は成果が出るまでに数ヶ月以上かかる場合も。
その点、Web広告であればターゲットと訴求内容がマッチしていれば配信直後からでもユーザーの反応を得られる可能性があります。すぐに結果を求めたいケースでは、Web広告は非常に有効な手段です。
メリット4.リアルタイムで効果を測定・分析しやすい
Web広告では、広告がどのくらい表示され(インプレッション数)、何回クリックされ、そこから何件の問い合わせや購入に至ったかといった効果を数値で把握できます。
広告ごとの費用対効果(例えば1件あたりの獲得単価など)もデータで即座に確認でき、他の広告手法と比べても分析が容易です。
例えば、テレビCMや交通広告では「どれだけの人が見て、そのうち何人が購入したか」を正確に測ることはなかなかできませんよね。
Web広告であれば管理画面や解析ツール上でユーザーの反応を可視化できるため、投資対効果を明確に把握でき、数値に基づいた検証と改善を繰り返すことでより無駄のないマーケティング施策を展開できる点もWeb広告の大きなメリットです。
メリット5.配信内容や予算を柔軟に調整できる
Web広告は出稿後でも広告内容や配信条件を柔軟に変更でき、掲載するバナー画像や広告文を差し替えたり、ターゲット地域や入札価格の上限、予算配分を途中で見直すこともできます。
マス広告のように一度出稿したら修正がきかないという心配がなく、状況に応じて軌道修正しながら効果最大化を図れる点は大きなメリット。
運用の現場では、テストとして複数パターンの広告を配信してみて、反応の良いクリエイティブに絞り込むA/Bテストなども可能。
定期的にデータを分析し、反響が芳しくない場合には速やかに改善施策を打てるため、PDCAサイクル(計画・実行・検証・改善)を高速で回しやすいのもWeb広告ならではの特徴です。
Web広告のデメリットと対処法
多くのメリットがあるWeb広告ですが、万能ではなく注意点や課題もあります。ここでは、Web広告を利用する上で知っておきたい代表的なデメリットと対処法を見ていきましょう。
デメリット1.運用には専門知識と労力が必要
Web広告で成果を出すには、専門的な知識や運用に割く時間・労力が欠かせません。
ターゲティング設定やキーワード選定、入札額の調整、広告文の作成、効果測定などやるべきことも多岐にわたります。自社にノウハウがない場合は習得に時間がかかったり運用を外部の専門業者に委託するためのコストが発生したりする点も把握しておきたいところ。
また、Web広告のプラットフォームは仕様変更やアルゴリズムのアップデートが頻繁におこなわれるため、常に最新の知識をキャッチアップし続ける必要があります。
対処法
- まずは1日数百円など小さな額でテスト配信する
- AIによる自動入札額調整を活用して作業負担を減らす
- 外注時は将来的に内製化を目指すかどうかも考慮する
デメリット2.広告費を継続的に投下する必要がある
Web広告は出稿を続ける限り費用が発生し続け、広告の配信を止めれば新たな流入も止まってしまうため、成果を出し続けるには継続的な予算投下が欠かせません。
これは水道の蛇口をひねっている間だけ水が出る(成果が出る)イメージで、広告出稿を止めた途端に水は止まってしまいます。
また、競合他社もWeb広告を出稿している場合、人気のキーワードほど入札単価が高騰し、想定以上に費用がかさむケースも。費用対効果を維持するには、入念な予算計画と運用改善が必要になります。
対処法
- 獲得に使う上限額(CPA)や月額予算をあらかじめ設定して進捗管理する
- 会社名や商品名など購入意欲が高いキーワードから予算を投入する
- 成果の良い広告への予算配分をおこなう
- 広告に頼り切らないよう、SEOやSNSなどの集客経路も育てる
デメリット3.ユーザーに敬遠される可能性がある
広告であることを示すマークが付いているだけでクリックを避ける人もいて、いわゆる「バナー・ブラインドネス(バナー広告の無視)」現象によって広告効果が薄れてしまうケースもあります。
特に、閲覧中のコンテンツを妨げるポップアップ広告や、興味に合わない商品の広告が繰り返し表示されるとユーザー体験を損ない逆効果になりかねません。
対処法
- 同じ人に何度も表示されないようフリークエンシーキャップを設定する
- 既に購入した人や興味の薄い人は配信対象から外す
デメリット4.出稿できない業種・商品がある
扱う商品やサービスの内容によってはWeb広告を出稿できないケースもあります。
各広告プラットフォームには広告掲載のポリシー(規約)が定められていて、医薬品・医療系、金融商品、アダルト、ギャンブル、アルコール、タバコなど一部のジャンルは規制が厳しいことも。
業種・商材によってはWeb広告を使ったプロモーションが行えない可能性があるため、事前に各媒体のポリシーを確認しておくことが重要です。
対処法
- 事前に広告の掲載ルールや薬機法・景品表示法など関連法規を確認する
- ルールや法律は更新されるため、公式ヘルプや業界団体の資料をチェックする
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Web広告のメリットを活かすフェーズ別の使い分け方
広告を出すときは、見込み客が「商品を知る → 興味を持つ → 比較検討する → 購入する → その後も使い続ける」という流れの"段階"ごとに適した媒体を選ぶことで効率的に成果を伸ばせます。この段階モデルをマーケティングファネルと呼びます。
Web広告は媒体ごとに得意なフェーズが異なるため、マーケティングファネルごとに使い分けることが重要。ここではマーケティングファネル(TOFU→MOFU→BOFU→継続)に沿って、チャネルの役割と使い分けを解説します。
認知(TOFU)フェーズ:動画広告・ディスプレイ広告・SNS広告
ファネル最上部の目的は「存在を知ってもらう」こと。どのような広告を使えば認知されるのか詳しく見ていきましょう。
動画広告
視覚と聴覚を同時に刺激でき、ブランドイメージを短時間で伝えることができます。YouTubeのスキップ可能なインストリーム広告なら視聴30秒以内は課金対象外なので、低コストで広く露出する戦略も取りやすいです。
ディスプレイ広告
ニュースサイトやアプリ面にバナーを出稿し、潜在層に繰り返しロゴやメッセージを刷り込めます。表示回数(CPM)課金を選択し、1,000回表示あたりいくらで広く露出するのが一般的です。
SNS広告
プロフィール情報や興味関心をもとにターゲットを細かく絞れることが特徴。拡散が起きやすいフォーマット(リール動画やカルーセル)を選ぶと、広告費を抑えつつリーチを最大化できます。
興味・比較(MOFU)フェーズ:リスティング広告・リターゲティング広告
中段のMOFUで狙うのは「詳しく調べ始めたユーザー」。このフェーズでは以下の広告が効果的です。
リスティング広告
検索クエリに連動して表示されるため、課題解決意識が高いユーザーを直接サイトへ誘導できます。比較キーワード(「製品名+評判」など)はクリック単価が上がりがちですが成約率も高いので、目標CPAに基づき入札金額を調整しましょう。
リターゲティング広告
リターゲティングは一度訪問したユーザーを追跡し再表示する広告手法。検討中に他社サイトへ流れてしまった見込み客を呼び戻せる可能性があるので、バナーには「期間限定」「無料デモ」など背中を押す要素を入れると効果的です。
購買(BOFU)フェーズ:リスティング広告・ショッピング広告
最下部のBOFUでは「今すぐ買いたい」層を取りこぼさない設計が重要。このフェーズでは以下の広告が有効です。
リスティング広告
指名キーワード(自社名+商品名)はクリック率が高く、成果に直結しやすいため必ず押さえましょう。公式サイト以外が上位に出ている場合は早急に入札強化することをおすすめします。
継続・LTV向上フェーズ:リターゲティング広告
購買後の継続フェーズでは、リターゲティング広告を使うことで購入後のユーザーに追加購入やアップセルを促し、LTV(生涯顧客価値)を高めることができます。
LTVとは、顧客がサービスや商品を利用してから終了するまでの間にどれだけの価値をもたらしてくれたのか、利益の総額のこと。
リターゲティング広告を配信する際はユーザーの過去の購入履歴をもとに関連商品を提示する「カスタムオーディエンス」を設定し、クロスセルを狙いましょう。
Web広告成功のためのステップ
最後にWeb広告で成果を出すための基本的なステップを確認しましょう。以下の流れに沿って進めることで、計画的かつ効果的にWeb広告を運用できます。
1. 目標・指標の設定と戦略立案
まず、Web広告を通じて達成したい目標を設定します。リード獲得数○件、ECサイトの売上△円増加など、できるだけ具体的な数値目標(KPI)を定めましょう。
次に、その目標を達成するための戦略を立てます。ターゲット層は誰か、どの広告媒体を使うべきか、予算はいくら投入するか、Web広告の基本方針を決めておきます。
2. 広告アカウントの開設と計測準備
利用する広告媒体が決まったら、各プラットフォームで広告アカウントを作成します。例えば、Google広告やSNS広告の管理画面で、支払い方法やキャンペーン基本情報(目的、予算、期間、ターゲティング設定など)などの初期設定をおこないます。
また、広告経由のコンバージョンを正しく計測するために計測タグ(コンバージョンタグやピクセル)を自社サイトに設置し、Googleアナリティクスなど解析ツールとも連携させておきましょう。
3. 広告クリエイティブとランディングページの準備
次に、配信する広告クリエイティブと、ユーザーが最初に訪れるランディングページを準備します。広告文やバナー画像、動画などはターゲットに響く魅力的な表現にし、ランディングページではユーザーが必要とする情報をわかりやすく提供しましょう。
広告のメッセージとランディングページの内容に一貫性を持たせることが重要です。また、必要に応じて複数パターンのクリエイティブを用意してテストを行うことで、より効果の高い表現を見極めることができます。
4. 広告配信開始とモニタリング
準備が整ったら、いよいよ広告配信を開始します。キャンペーンをスタートさせた後は、管理画面で表示回数(インプレッション数)やクリック数、費用消化ペースなどを定期的にチェックしましょう。
想定よりクリック率が極端に低い場合や予算消化が早すぎる場合は、入札額やターゲティング設定、広告文を微調整するなど、早めに対応することで広告費の抑制につながります。配信開始直後は特に頻繁なモニタリングが重要ですね。
5. 効果分析と継続的な改善
一定期間配信したらデータを分析して効果を検証します。どの広告グループが高い成果を出しているか、どのキーワードでコンバージョンが多いか、1件あたりの獲得コスト(CPA)は適正かなどを確認しましょう。
成果が芳しくない場合には、原因を分析して改善策を講じます。例えば、クリック数は多いのにコンバージョン率が低ければランディングページの内容を見直す、表示回数が少なければ入札単価を引き上げる、といった運用改善を継続しながら効果を高めていきます。
Web広告のメリット・デメリットまとめ
本記事ではWeb広告のメリットやデメリット、効果的なWeb広告の活用方法をご紹介しました。
Web広告は低コストで始められて高精度なターゲティングや効果測定が可能な反面、専門知識の習得や継続的な運用が求められる手法。メリットとデメリットを正しく理解し、目的やターゲットに合った媒体を選び、適切な戦略に基づいた運用を検討してみてくださいね。
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