SNS広告のメリット・デメリットは?活用法を初心者向けに解説

公開日:2025年06月20日

運用次第で手軽に集客ができるSNS広告。

マーケティング強化に向けて、運用を検討している方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、SNS広告の概要からメリット・デメリットなどをわかりやすく解説します。

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SNS広告とは?

SNS広告とは、X(旧Twitter)・Facebook・Instagram・LINE・TikTokなど各種SNSプラットフォーム上に配信できる広告のこと。画像バナーや動画などさまざまな形式で配信でき、ユーザーの認知拡大やブランディング、ファン獲得に向いている広告手法です。

特にGoogleなどの検索広告ではリーチしづらい10代以下の若年層にもアプローチできる点で、SNS広告は若い世代をターゲットとする商材との相性が良い施策になります。

SNS広告の基本的な仕組み

SNS広告には様々な配信形式と課金形態があります。

配信形式については、フィード(タイムライン)に表示される画像広告・動画広告、複数画像をスライドできるカルーセル広告、24時間で消えるストーリーズ広告、短尺動画のリール広告などが代表的。

課金形態は主にオークション方式で、CPC(クリック課金)、CPM(インプレッション課金)、CPV(動画再生課金)、CPA(成果課金)などがあります。例えばユーザーが広告を1クリックするごとに費用が発生するCPC課金や、広告が1,000回表示されるごとに費用が発生するCPM課金が一般的です。

SNS広告の費用相場はこちらの記事で詳しく解説しています。

SNS広告の5つのメリット

SNS広告には多くの利点がありますが、ここでは代表的なメリットを5つ取り上げて解説します。

精度の高いターゲティングで無駄打ちを削減できる

SNS広告のメリットの一つがターゲティング精度の高さ。SNS広告は配信したいユーザーの属性を細かく指定できるため、興味のない層に広告を見せて予算を浪費してしまう「無駄打ち」を減らすことができます。

例えばFacebook広告では、年齢・性別・地域はもちろん、ユーザーの興味関心(「旅行好き」「料理好き」など)や、行動(「自社サイト訪問履歴がある」「特定のページにいいねしている」など)まで、配信できるターゲットの設定条件はさまざま。InstagramやX(旧Twitter)でもフォロワーの属性や投稿内容のキーワード、ハッシュタグなどを手がかりに詳細なセグメントに配信できます。

さらに、FacebookやInstagramでは自社の顧客リストをアップロードして類似ユーザーを探す「類似オーディエンス」機能などもあり、見込み度の高い潜在顧客に絞った配信が容易です。

SNS広告は広くばらまくマスマーケティングと比べて費用対効果が良く、特に広告予算に限りのある中小企業にとって効率的な集客チャネルとなります。

情報拡散力とUGCで認知を獲得できる

SNS広告は情報の拡散力にも優れています。SNS上ではユーザー同士がコンテンツを共有し合うため、広告をきっかけに話題が広まりやすいのです。

たとえば、魅力的な広告クリエイティブやキャンペーン投稿はユーザーによってシェアされ、広告費以上の広範囲なリーチを生むことがあります。

また、ユーザー参加型のハッシュタグキャンペーンを実施すれば、ユーザーが自発的にコンテンツ(写真や動画、口コミ)を投稿してくれることも。こうしたユーザー生成コンテンツ(UGC: User-Generated Content)は広告感が薄く自然な形で情報が拡散しやすい特徴も。

実際、「#〇〇チャレンジ」のようなキャンペーンがバズれば、多くの人が投稿に参加し企業の名前が一気に広まります。SNS広告は単なる一方向の宣伝に留まらず、ユーザーを巻き込んだ双方向のコミュニケーションへ発展しやすい点で高い認知拡大効果を期待できるでしょう。

クリック単価が低くコストパフォーマンスが高い

3つ目のメリットは低コストで始められる点です。SNS広告は総じてクリック単価(CPC)が低めで、限られた予算でも多くのユーザーにリーチできます。

一般的にWeb広告の中でも検索連動型のリスティング広告(キーワード広告)は競合が多く、クリック単価が高騰しやすい施策。実際、リスティング広告の平均CPCは全業種平均で約433円(出典:Google Ads Benchmarks 2024: New Trends & Insights for Key Industriesとも言われています。

 

一方、SNS広告の平均クリック単価は約24~200円程度とされていて、検索広告と比較して数分の1のコストでクリックを獲得できるケースが多く、これは大きなメリットです。

もちろん業種やターゲットによって差はありますが、例えばニッチな趣味嗜好に訴求する商材でもSNS上の関連コミュニティに配信すれば低単価で効率よく興味層をサイト誘導できます。

クリエイティブの自由度が高くブランド体験を強化できる

4つ目のメリットは、広告クリエイティブの表現幅が広いこと。SNS広告ではテキスト広告に限らず画像・動画・カルーセル・ストーリーズなど多彩なフォーマットを活用できます。

例えば動画広告であれば、商品やサービスの世界観をストーリー仕立てで伝えたり、利用シーンをデモンストレーションしたりと、静止画以上に情報量の多い訴求が可能。

 

また、SNS広告はユーザーのタイムライン上で他の投稿に溶け込む形で表示されるため、テレビCMやWebバナー広告よりも「嫌広告感」を抑えることができるでしょう。

広告であるにも関わらずオーガニック投稿に近い体験を提供できるため、ブランドイメージを損なわずにユーザーとの接点を増やせるのです。そのため、SNS広告を通じてユーザーに良質なブランド体験を提供し、エンゲージメントやロイヤリティを高めることができます。

ダイナミック広告・リマーケティングでCVRを最大化できる

5つ目のメリットは、コンバージョン率(CVR)を高めやすいこと。SNS広告では、自社サイトを訪れたユーザーに追跡広告を出すリマーケティング(リターゲティング)を手軽に実施できます。

一度サイトに訪れるなど接点を持ったユーザーは興味関心が高く、購買候補になりやすい層。そうしたユーザーに絞って再アプローチできるリマーケティング広告は、初回接触のユーザーに比べてコンバージョンに至る率が格段に高い傾向にあります。

SNS広告は少ないアクセスを効率良く成果につなげたい場合でも、リマーケティングを活用することで費用対効果の高い広告運用が可能です。

SNS広告の3つのデメリット

メリットの多いSNS広告ですが、注意すべき課題やデメリットもあります。ここでは代表的なデメリットを3つ解説します。

炎上リスクがあり、事前対策が必要になる

SNS広告を活用する上で注意したいのが炎上リスクです。SNSは拡散力が高く良くも悪くも話題になりやすいため、広告内容や対応次第では批判が殺到して炎上してしまう可能性があります。

例えば不適切な表現や誤解を招く広告クリエイティブを出してしまった場合、それが一部ユーザーの指摘をきっかけに一気に火がつき、企業イメージを損ねる事態になりかねません。また、広告のコメント欄にクレームや辛辣な意見が集中し、公の場でブランドの評判が傷つくリスクもあります。

 

このためSNS広告を運用する際は、下記のように事前に炎上を防ぐ対策を講じることが大切です。

対策項目 具体的な内容
広告表現のチェック体制を整える 社会的に不適切な表現がないか複数人で確認する/過去の炎上事例を研究する
投稿やコメント監視のルール策定 万が一炎上の兆候があれば迅速に上長・担当部署にEscalateし対応できるようにする
クレーム発生時の対応フローを事前に決めておく 謝罪や訂正投稿のテンプレートを用意/広報・法務との連携体制を確立する

アルゴリズム変動と広告ブロックの影響を受ける

プラットフォーム側の影響を受けやすい点もデメリット。SNSは運営企業のアルゴリズム変更やポリシー変更によって表示のされ方が日々変化しています。これに伴い、広告の成果も予期せず上下することも。

たとえばSNS運営側がタイムラインのアルゴリズムを変更しユーザーのフィード表示ロジックが変われば、同じ予算・クリエイティブでも以前よりリーチ数やエンゲージメント率が下がる可能性があります。

 

さらに、ユーザー側の広告離れも無視できません。最近ではWebブラウザに標準で広告ブロック機能が搭載されるなど、ユーザーが広告を避ける手段は年々増えています。

実際、SNS上でも「この広告を表示しない」ボタン1つで特定広告をミュートできたり、有料会員になれば広告非表示になるサービスも登場しています。こうした環境の変化により、せっかく作成・配信した広告がユーザーに届かないリスクがあるのです。

クリエイティブ依存度が高く制作工数が増える

3つ目のデメリットは、広告クリエイティブ制作の負担が大きいことです。SNS広告はユーザーのタイムラインに溶け込む形で表示されるため、目に留まるクリエイティブでなければスルーされてしまいます。

他社も日々趣向を凝らした広告を投入してくる中、成果を上げるにはクオリティの高い画像・動画とコピーを用意する必要があるのです。

 

また、1つのクリエイティブを長期間使い回すとユーザーに飽きられ広告効果が落ちるため、定期的に新しいクリエイティブを投入し続けなければなりません。

自社内にデザイン・ライティングのリソースが不足している場合は外注コストがかさんだり、担当者の工数負担が増大する恐れがあるため、汎用的に使えるテンプレート素材を用意しておく、クリエイティブ制作の内製化を図る、あるいは外部の制作サービスを活用するなどの対応が考えられます。

広告運用と合わせてクリエイティブ面の計画・体制も整えておくと安心ですね。

 

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媒体別に見るSNS広告のメリット・デメリット比較

ここからは主要SNS広告媒体ごとのメリット・デメリットを比較してみましょう。各プラットフォームの強み・弱みを把握することで、予算配分や運用戦略のヒントになります。

Facebook広告のメリット・デメリット

Facebook広告は、実名登録ユーザーによる安定したコミュニティが強みのプラットフォーム。30代以上のビジネスパーソン利用者が多く、日本国内のMAU(月間アクティブユーザー数)は約2,600万人と推定されています。

メリット

高い精度でターゲティングが可能で、特に年齢・職業・興味関心といった詳細項目で配信相手を絞り込めます。実名制SNSゆえに企業ページの運用や広告へのユーザーからの信頼感が比較的高く、BtoB領域のリード獲得にも最適。また、Instagram広告と同じ管理画面で運用でき、複数SNSを横断した効率的な広告展開ができます。

デメリット

10代~20代の若年層利用者が少なく、若者向け商材の訴求には不向き。国内ユーザー数自体も他の主要SNSより少なめで、リーチ規模の点でInstagramやLINEに劣ります。さらに近年はFacebook利用頻度が下がっているユーザーも多く、広告を出してもタイムラインを積極的に見ない層には届きにくい傾向です。

Instagram広告のメリット・デメリット

Instagram広告はビジュアル重視のSNSらしく高い訴求力を持つ反面、クリエイティブの質が成果を左右する媒体です。

メリット

若年層(特に20代~30代前半の女性)へのリーチに優れ、ファッション・コスメ・グルメなど映える商材のブランディングに効果的。

画像や動画による感性に訴える表現が可能で、ストーリーズやリールを活用すればユーザーとのエンゲージメントも高めやすいです。Facebookと共通の詳細ターゲティング機能を使えるため精度の高い配信ができ、EC商品のダイレクトレスポンス広告にも適しています。

デメリット

クリエイティブ制作のハードルが高く、センスと労力が求められます。魅力的な写真・動画を継続的に投稿しないとユーザーの目に留まりにくいので、運用には工夫が必要。

また、リンク誘導は広告かプロフィール経由に限られるため、投稿から直接Webサイトに誘導する導線が弱い側面も。ユーザー層も比較的若年層に偏るため、年配層への訴求やBtoB商材には適さない場合があります。

X(旧Twitter)広告のメリット・デメリット

X(旧Twitter)広告はリアルタイム性と拡散力が特徴のプラットフォームで展開する広告です。

メリット

拡散力が非常に高く、短時間で話題を広めるのに適しています。トレンド入りやリツイートによって広告内容が二次拡散すれば、広告費以上のリーチ獲得も期待できるでしょう。

テキスト中心とはいえ画像や動画の添付も可能で、企業アカウントの投稿をプロモーションする形で広告配信できるため、運用型広告とオーガニック運用のハイブリッドな戦略も取りやすい媒体。また、キーワードターゲティングなどX独自の広告手法で興味関心にマッチした層へリーチできます。

デメリット

投稿の寿命が短く、広告の露出タイミングが一過性になりがちです。大量の情報が流れる中で埋もれないためには高頻度でツイート内容を更新する必要も。

さらに匿名ユーザーも多いため、広告に対して辛辣なコメントが付いたり、企業アカウント自体が炎上するリスクもゼロではありません。クリエイティブ面でも他のビジュアルSNSに比べて表現力で劣る(テキスト主体)ため、商品訴求などではインパクト不足になる場合があります。

TikTok広告のメリット・デメリット

TikTok広告は急成長中の動画SNSであるTikTok上で配信する広告です。若者の流行発信源とも言われるTikTokならではのメリット・デメリットを見てみましょう。

メリット

圧倒的なユーザーエンゲージメントとバイラル効果が最大の魅力。次々と動画が再生される仕組み上、短期間で数百万ビューを稼ぐケースも珍しくありません。

若年層へのブランド認知拡大やトレンド創出に適した媒体です。また、AIによるレコメンデーションが優秀なため、フォロワーが少なくても良質なコンテンツであれば広範囲に届けられる可能性があります。

デメリット

動画コンテンツの制作ハードルが高く、音楽・エフェクト・テンポなどTikTok特有の表現に合わせた動画を制作する必要があります。

流行の移り変わりも激しく、ヒットしたクリエイティブも寿命が短い傾向があります。さらに、他SNSに比べて直接的なWeb誘導(リンククリック)よりもアプリ内エンゲージメントが中心のため、即時のコンバージョン獲得には工夫が必要です。

LINE広告のメリット・デメリット

LINE広告は日本最大級のユーザー数を誇るLINE上で配信できる広告。メリット・デメリットは以下の通りです。

メリット

国内ほぼ全世代にリーチ可能な圧倒的カバレッジが最大の強み。友だち追加を促す広告で公式アカウントのフォロワー(友だち)を増やし、その後メッセージ配信によるマーケティングにつなげるなど、他媒体にはないCRM的な活用も可能。

LINEニュースやLINE VOOM(タイムライン)への広告配信では、Yahooニュースなどと同様の記事閲覧タイミングでユーザーにリーチでき、信頼感・注目度の高い訴求ができます。

デメリット

クリエイティブフォーマットが比較的シンプルで、他SNSのような凝った表現がしづらい側面があります(主に画像+テキストのシンプルな構成が中心)。

また、ユーザーにとってはプライベートな連絡手段であるLINEにおいて、過度な広告露出や一方的なメッセージ配信は嫌われる可能性があり、配信頻度や内容に細心の注意が必要です。

YouTube広告のメリット・デメリット

YouTube広告は動画プラットフォームYouTube上で展開する広告で、テレビCM的なリーチをネット上で実現できるのが特徴です。

メリット

莫大なユーザー基盤により、全国規模での大きなリーチを獲得できます。特に15秒~30秒程度のインストリーム動画広告はテレビCMに匹敵するリーチと視覚・聴覚への訴求力があります。

TrueView広告(スキップ可能広告)であれば5秒後にスキップされても費用は発生しません。興味のあるユーザーにだけ費用を支払う形になるため、無駄なコストも発生しにくい仕組み。検索キーワードや視聴動画の内容に基づくターゲティングも可能で、見込み客層への精度の高い配信ができます。

デメリット

動画クリエイティブの制作コスト・難易度がデメリット。質の高い動画コンテンツを用意する必要があり、小規模な企業にはハードルが高い場合があります。

また、多くのユーザーは広告をスキップ可能と認識しているため、冒頭数秒で強烈に興味を引かないと最後まで視聴してもらえません。

加えて、表示場所(どの動画に広告を出すか)の選定を誤ると不適切なコンテンツに自社広告が表示されるリスクがあるため、ブランドセーフティにも配慮が必要ですね。

 

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成功に向けた4つの運用ポイント

SNS広告のメリットを最大化しデメリットを最小化するには、適切な運用が欠かせません。最後に、初心者の方がSNS広告運用で押さえておきたい重要ポイントを4つ紹介します。

KPI設計とコンバージョントラッキングの設定

まずはKPI(重要業績評価指標)の設定とコンバージョン計測の整備が大切。闇雲に広告を出すのではなく、何をもって成功とするかを明確にし、その指標を正しく測定できるようにしましょう。

例えば「資料請求を月100件獲得」がゴールであれば、KPIは月間コンバージョン数=100件、そこから逆算して必要なクリック数やクリック単価、予算額を設定します。

自社サイトへの訪問ユーザー増加が目的なら、セッション数やページビュー数をKPIとするとよいでしょう。このように事業目的に直結する指標を定め、その数値目標を広告運用の判断基準に据えます。

 

加えて、コンバージョンを正確に測定する各SNSのコンバージョンタグ(ピクセル)を自社サイトに埋め込んだり、Googleアナリティクスで広告からの流入と成果をトラッキングし、広告経由の購入・問い合わせといった成果を計測しましょう。

広告の費用対効果(ROASやCPAなど)を正しく算出することで、SNS広告を事実ベースで振り返ることができます。

ペルソナに刺さるクリエイティブとコピーライティング

次に重要なのが、ターゲットに響くクリエイティブやコピーの作成です。

設定したターゲット像(ペルソナ)の興味や悩みに寄り添った広告表現でなければ、せっかく精度の高い配信をしても反応は得られません。自社の商品・サービスの典型的なお客様像を思い浮かべ、その人がSNS上でどんな投稿に共感し、何に惹きつけられるかを考えます。

例えばペルソナが20代女性で美容に関心が高いなら、「Before→After」のビジュアルやトレンド感のあるおしゃれな写真が効果的でしょう。コピーも「〇〇にお悩みではありませんか?」「プロも愛用する〇〇」など、その人の関心事に刺さるフレーズを選びます。

 

また、プラットフォームごとの文体に合わせることも大切です。Instagramなら絵文字を交えてポジティブに、X(旧Twitter)なら簡潔でユーモアを交えるなど、それぞれのSNS文化に沿った表現にすると違和感なく受け入れられます。

最後に、ユーザーに取ってほしい行動を明示するCTA(Call To Action)を忘れずに。例えば「今すぐチェック」「無料で資料請求」など具体的に促すことで、せっかく興味を持ったユーザーをスムーズに次のステップへ導けるでしょう。

テスト配信→データ分析→改善の最適化サイクル

広告配信は出して終わりではなく、出してからが勝負。

まずは小規模なテスト配信からスタートします。複数パターンのクリエイティブ(画像A/Bや動画の長短版など)や異なるターゲットセグメント(例:20代女性と30代女性、それぞれに配信)で広告を走らせ、反応を比較しましょう。

 

次に、一定期間配信したらデータ分析です。管理画面で各広告のインプレッション、クリック率(CTR)、コンバージョン率(CVR)、費用対効果などをチェックします。

「クリエイティブAはクリック率は高いがコンバージョンにつながっていない」「セグメントXは思ったより反応が悪い」など、成功要因・失敗要因を洗い出してください。

そして得られた知見を活かし、改善を加えます。良かった要素はさらに磨き、悪かった要素は修正または停止します。

 

例えば成果の良かったクリエイティブの要素(コピーやビジュアル)を別の広告にも展開したり、反応の薄かったターゲット層への配信は停止するといった改善を実施します。

このテスト→分析→改善のサイクルを継続的に回すことで、広告パフォーマンスは段階的に向上していきます。一度で完璧を目指す必要はありません。データに基づいて少しずつ最適化していく姿勢が、長期的な成功につながります。

オーガニック投稿と広告運用でシナジー効果を生み出す

最後に、オーガニック運用との連携にも触れておきましょう。

自社のSNS公式アカウントでの通常投稿(オーガニック投稿)と広告配信を組み合わせることで、相乗効果を生み出すことが可能になります。

例えば、オーガニックで投稿したコンテンツの中でエンゲージメント(いいね・シェア)が多かったものをピックアップし、それを広告として配信するといった方法。元々ユーザーに受けた投稿を広告で拡散することで、効率よく新規ユーザーにも響くコンテンツを届けられます。

 

逆に、広告経由で自社アカウントの存在を知ったユーザーがプロフィールを訪れた際、定期的に有益なオーガニック投稿がされていればフォロー獲得や信頼醸成につながります。このように「広告→フォロワー増加→オーガニック投稿でファン育成」という好循環を作ることができるのです。

さらに、SNS広告のターゲティング機能には「自社アカウントのフォロワーに配信」や「過去に自社の投稿に反応したユーザーに配信」といったものも。オーガニックで少し接点を持ったユーザーに広告で再アプローチすることで、コンバージョン率を高めることも可能です。

このように、SNS広告は単独で運用するよりもオーガニック施策と組み合わせる方が効果を最大化できます。自社SNSの運用チームと広告担当が連携し、一貫した戦略のもとでユーザーとの接点を増やしていきましょう。

メリットを活かしデメリットを抑えよう

本記事ではSNS広告のメリット・デメリット、各媒体の特徴や効果的な運用ポイントについて解説してきました。まず小規模な予算からテストを始め、本記事で紹介したポイントを参考に運用をチューニングしてみてください。データに基づき改善を重ねていけば、SNS広告は必ずやマーケティングの強力な味方となるでしょう。

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